2018年平成30年に発生した台風は29個でそのうち日本列島に接近した台風は16個、そして日本列島に上陸したのが5個でありました。(気象庁HPを参照)
2018年/2019年の台風の発生数
2018年/2019年の台風の接近数
2018年/2019年に上陸した台風
台風第1号が発生するこの時期は海水温度が低いために日本列島に接近することはありません。
―台風が発生する毎年の平均というのはどのくらいなのでしょうか。
・台風が一年間で発生する台風の個数の平均は約25個
・発生した台風のうち日本列島に接近する台風の数は約11個
・そして台風の上陸は平年2~3個
であるといいますから、2018年はの台風の発生は全体的に多かったのが分かります。
―ところで、大体台風の第1号はいつ頃発生するものなのか分かりますか..。
2018年1月に発生した台風1号の進路予想図
因みに2018年の台風第1号は年明け直ぐの1月3日に南シナ海で発生し西北西のベトナムへ時速25~30㎞のスピードで48時間かけて進みました。
まだ、盛夏の強大な台風ではないものの台風は海水温が高い地域であれば この時期から発生するため冬に発生する第1号にも警戒しないといけないのですね。
2018年の日本付近の夏の気候の傾向と台風
台風が、日本列島に近づくかそうでないかを大きく左右する一つが夏の気候が大きく左右します。
その代表なのが太平洋高気圧の張り出しと海水温の関係であるといっても過言ではありません。
2018年の日本の夏の気候の傾向は、今も想い起こさせる記録的猛暑の夏でした。
東日本(関東・東海・北陸)の傾向は平年の夏の平均より1.7℃、西日本(関西・中国四国・九州・沖縄)では1.1℃、東日本は観測史上もっとも高く西日本は史上2位の記録となりました。
そして、2018年台風が日本列島に最初に接近したのが台風6号。
梅雨明け真近の沖縄を直撃しひと月分の雨量を観測する場所もありました。
ところで台風は、台風の中心が国内のいずれかの気象官署から300 km以内に入った場合を「日本に接近した台風」といい
台風の中心が北海道、本州、四国、九州の海岸線に達した場合を「日本に上陸した台風」としています。
この台風6号は沖縄本島を通過しその翌日に日本の南海上を東へ進み温帯低気圧となっています。
夏の傾向①:強い太平洋高気圧
2018年はチベット高気圧の影響も大きかった
2018年は梅雨に入ったとはいえ、日本付近の6月の気候の傾向も比較的晴天に恵まれ暑い日が続いていました。
その理由が太平洋高気圧に張り出しが強く、雨を降らせる梅雨前線が日本の南海上に位置していていたためです。
関東甲信では観測史上最も早い6月29日に梅雨明けし、7月を中心に記録的な高温の傾向が続きました。
2018年の夏の高温の気象傾向は夏の主役となる強い太平洋高気圧に加え亜熱帯のジェット気流が北に蛇行していたためにチベットの高気圧が日本に張り出し続けたことも影響したといわれています。
夏の傾向②:強い太平洋高気圧と台風7号
2018年7月、台風7号接近の予想天気図から
一方で、西日本では梅雨末期の7月上旬に台風7号による広い範囲で記録的大雨を記録した7月豪雨がありました。
この時、台風7号が梅雨前線を刺激して西日本を中心に北海道や中部地方の広い範囲で記録的大雨を長時間降らせ大きな被害をもたらしていました。
7月豪雨のもう一つの原因は強い太平洋高気圧がこの時関東甲信地方だけに張り出したこともその原因になりました。
気圧が時計回りになる強い太平洋高気圧の縁を台風7号からの熱帯の湿った空気が西日本東海地方に断続的に流れ込み、雨が降り続く原因となってしまったのも皮肉な結果だったのですね。
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日本列島に上陸した台風は7月に台風7号の1個、8月が2個となり気候の傾向は極端な暑さと降れば猛烈な雨、この辺も異常な気象の傾向も地球温暖化という言葉で隠れ蓑にされた感じがありませんでしたか。
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因みに2018年の新語・流行語大賞のトップテンに「災害級の暑さ」というのがランクインしていたのが象徴していました。
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