2019年8月の台風の発生は5個、日本列島への接近はそのうち3個ですから高い確率で接近しましたが、本土への上陸は2018年と同じ2個でした。
2019年8月以降に台風になったもので日本列島に接近したもの..
・台風8号 8/1 台風の期間8/2日-13日 主な進路 小笠原諸島-宮崎(上陸)-韓国
・台風9号 8/3 台風の期間 8/4日-13日 主な進路 沖縄地方・多良間諸島-
・台風10号 8/4 台風の期間 8/6日-16日 主な進路 小笠原諸島-愛媛-広島(上陸)-
―計3個
2019年8月の台風8,9,10号
(天気図:日本気象協会tenki.jp)
2019年8月の台風はいきなり3つ同時に..!?
①息の長くなった台風8号
2019年8月上旬の日本はようやくこれから夏本番という気分も高まる中、 日本列島とその周辺に3個の台風が存在するという状況になっていました。
台風8号は日本の南南東、南鳥島付近で生まれ北西方向へ進みながら台風へ 変わりました。
「強い」レベルの台風8号は6日に宮崎県に上陸。その直前の 海上での中心付近の最大風速が35m/sで時速30㎞で暴風域を伴なったまま接近 し、約7時間九州を横断し対馬海峡へ抜けてから韓国ヘ達しました。
台風8号は温帯低気圧となってからも、進路を東へ進む際に北海道札幌市付近を 通過して太平洋へ抜けていった実に息の長いものであったという事も補足します。
②「強い」台風10号は台風8号の再来..?
台風10号上陸前と天気図(tenk.jp)
お盆休みに本州のほぼ全域を強風域に巻き込んだ台風10号
台風10号が8月6日に南岸で「強い」台風として南南西へ北上、日本付近には 「強い台風8号」に加えやがて猛烈な台風として発達する「強い台風9号」が フィリピンの東から台湾の東シナ海を北上するさ中には3つの台風が天気図に 現れていたのです。
この画は2019年に夏の台風の象徴的な画となりましたが、台風10号は台風8号の の再来とばかりにその進路は注目されていました。
台風10号は小笠原諸島付近で停滞した後、「非常に強い」台風となって北上し勢力を弱め四国から中国地方へ進みました。
広島県呉市付近に上陸した15日には中心付近の最大風速が25m/sの強風域を伴って北上していきました。
この3つの台風が2019年の夏を象徴しています
良く「梅雨明け10日」という言葉も聞きますが、その言葉が示すように台風8号 をはじめ3つの台風が接近するまで日本の南岸上には2018年同様に暑さを 予感させる猛暑が続いていました。
でも台風8号をはじめ3つの台風が南の海上から北上するとその様相は2018年とは やっぱり違うようでした。
3つの台風が過ぎすぐの8月後半の天気図(tenki.jp)
弱い太平洋高気圧に対し強いオホーツク海高気圧も特徴
それでも、台風8号は太平洋高気圧にやや押される形で西日本へ進み太平洋高気圧は2019年の夏を象徴するかのようにかのように日本の東の海上から緩やかに覆う形に変わっていました。
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2018年と違うのは日本の本州の南から北上してくる台風の進路があるという事です。
2019年は8月から夏と秋の鬩ぎあいが起きていました
明らかに2019年8月は一時的な暑さの状態はありましたが、この3つの台風が 去った後には大陸からの移動性高気圧が張り出してくる秋の気圧配置の兆候が早くも見られるようになっていました。
そうなると、夏の終わりを告げる停滞前線(秋雨前線)の姿が8月後半に見られていることになります。
北にオホーツク海高気圧、大陸から移動性高気圧、南海上秋雨前線そして南に太平洋高気圧が凌ぎを削っている(8月下旬の天気図:tenki.jp)―まさに綱引き状態ですー
2019年の傾向となっている夏を象徴する太平洋高気圧が弱いためまさに秋の空気との綱引きの様なせめぎ合いが日本列島ではすでに始まっていたようです。
そうなれば、前線の北側は秋の高気圧で南側は夏の高気圧の力比べになります。
もう一つ言えば、秋の高気圧は大陸育ちで爽やかな空気をもたらし、夏の高気圧は湿気を伴った空気を持つためムシムシした空気をもたらしそれが結果として蒸し暑い夏になるのですね。
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