2018年7月の台風は5個発生し昨年2017年7月同様に日本列島に4個の台風が接近しました。
6月から8月までを見ると18個に台風が発生し、2010年以降では平均10個前後で直近でもっとも多かった2017年の14個を上回るダントツの発生数だったわけです。
日本列島への接近はそのうち13個、それでも結局6~8月の3か月に日本列島に上陸した台風は3個でした。
2018年7月の台風は梅雨末期の7月上旬に西日本・東海・北海道の広範囲に甚大な
被害をもたらした台風7号。
6月27日頃にフィリピンの東海上で発生し28日に熱帯低気圧となり29日に台風に発達しました。
この時の日本の気圧配置は台風7号の接近によって猛威を振るっていた太平洋高気圧が一旦後退し北海道付近まで押し上げられていた梅雨前線が南下してきました。
「平成30年7月豪雨」の原因は台風7号
(2018年の台風7号 接近中の気象衛星と進路予想図)
このタイミングに台風に向かって湿った空気が梅雨前線を刺激した結果、 猛烈な雨が長時間西日本を中心に降り続きました。
沖縄地方ではその前の台風6号も通過したばかりでこの台風7号は直接の影響は 少なかったようですが、最大瞬間風速43.7m/sを記録してさらに北上しました。
2018年7月の台風7号の特徴は動きがゆっくりであること。
その分、暴風域を長時間伴っていたため被害を大きくしました。
ただ、台風7号は7月4日に日本海上で温帯低気圧になった後も、太平洋高気圧 の縁を廻るように北上し北海道にまで被害をもたらしました。
2018年7月の台風7号と梅雨前線による原因は西日本への被害の爪痕を残し、 これは「平成30年7月豪雨」といわれています。
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この時の太平洋高気圧の張り出しは関東の東海上で一旦勢力を弱め、再び勢力を盛り返しました。
既に梅雨明けしていた関東と沖縄、梅雨のない北海道を除いてほぼ 7月の台風7号の通過以降に同日となった7月9日に一斉に梅雨明けしたとみられる との発表があったのですね。
そして7月はこの年の記録的猛暑を暗示するかのように全国で平年より早い 本格的な夏の訪れになりました。
2018年の7月豪雨の後に訪れた猛暑で7月は元々暑かった東日本で平均を2.8℃、西日本で1.6℃、更に北日本で同じく1.6℃上回る平均気温となりました。
実は台風7号は日本列島に上陸しておらず沖縄から東シナ海を北上し、沖縄、 九州西部が暴風域となりました。
7月に台風が上陸したのは、「平成30年7月豪雨」をもたらした台風7号ではなく「複雑な動きをする台風」として話題になった台風12号の一つでした。
迷走台風12号の進路
当初小笠原諸島から伊豆諸島、その後西寄りに進路が変わり、三重県伊勢市に 上陸し、更に福岡県に再上陸後は九州を南下し屋久島から中国上海へ上陸。
東に進む定石を覆す迷走台風と言われこの背景にはやはり太平洋高気圧の 東から西への張り出し勢力が影響していたものではないかと言われています。
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