2019年9月の中旬頃から移動性高気圧が低気圧と交互に日本列島へやってくる気圧配置に変わっています。
台風15号発生時の天気図
台風19号発生時の天気図
(日本気象協会:tenki.jp) 暖かい涼しいが凌ぎを削っています
2019年10月以降に台風になったもので日本列島に接近したもの
・台風19号 10/1 10/6日-13日 主な進路 小笠原諸島-伊豆半島(上陸)-
・台風20号 10/16 10/18日-21日主な進路 沖縄東の海上-四国沖-
・台風21号 10/17 10/19日-25日主な進路 小笠原・父島-関東(接近
計3個
「令和元年東日本台風」となった台風19号
10月に入っても秋の移動性高気圧が日本列島を通過するなかで日本の南の海上から幾つも台風が北上してくるという状況ができあがっていました。
発生から僅か39時間で「猛烈な勢力」となった台風19号
2019年9月の「令和元年房総半島台風」となった台風15号に続き10月にも台風19号の北上が関東へ直撃するのではないかという懸念が早々と伝えられていたのです。
台風19号は10月1日に台風15号と同じマーシャル諸島近海で発生し、発生から僅か39時間で「猛烈な勢力」となって小笠原諸島に接近。
その後も「強い勢力」を保ったまま中心付近の最大風速が40m/の状態で12日に伊豆半島へ上陸し北東へ進みながら13日に温帯低気圧へ変わりました。
台風19号の猛烈に発達した原因に海水温が高かったといいますが、この台風19号も伊豆半島に上陸するときの、中心気圧が955hpa、中心付近の最大風速が40m/sと台風15号よりもやや強い状態の最強台風であったといえます。
昭和の最強台風「伊勢湾台風」の再来の呼び声のある台風19号
伊豆半島へ上陸の直前の台風19号の中心気圧が955hpa、中心付近の最大風速が40m/s(最大瞬間風速55m/s)
-台風19号と幾つかの類似点がある明治以降の日本の台風の災害史上最悪の惨事となったのが、伊勢湾台風。
1959年(昭和34年)9月26日に潮岬に上陸し、紀伊半島から東海地方を中心に甚大な被害をもたらしました。その時の中心の気圧は895hps(最大瞬間風速75m/s)のスーパー台風でした。
関東に再度上陸の恐れがあったこの台風19号への備えは教訓のように生かされ公共交通機関などの計画運休などが事前に実施されていました。
今回の台風19号も上陸直前まで猛烈な勢力を維持していた時間が観測史上2番目に長い75時間というのも台風の勢力がいかに強大であったかが分かります。
その間に関東地方・甲信、そして東北地方にまで記録的な大雨をもたらし甚大にな被害をに及ぼしました。 (tenki.jp)
そして広範囲で暴風雨をもたらした、台風19号の規模は幾つかの類似点をもつ伊勢湾台風に匹敵する程のスーパー台風であったこともあり、この台風19号は「令和元年東日本台風」と命名されました。
10月の平均気温と巨大化する台風との関連はあるのでしょうか
10月は移動性高気圧が日本列島に張り出し周期変化するなかで、日本の南東海上に拠点を持つ太平洋高気圧の勢力が強くなり気温は上旬を中心に10月とは思えない高めの気温の傾向が続いていました。
一方大型の台風が近づいた関東などは10月全体的にも雨が多くなりましたが、日照時間が少なかった割に寒気の流れ込みなどもなく気温は高めに推移する傾向にありました。
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その後も2019年は記録的暖冬と言われるほどの高温傾向が続いていきました。
この暖冬の背景にはシベリアからの寒気の流れ込みが北日本までで、通常日本列島をすっぽり覆う寒気の流れ込みがなかったというのがあります。
それは将来的に台風の勢力が衰えないスーパー台風への懸念にもなります。
台風が強大になれる理由に海水温が影響していると言ってきました。
地上気温でさえ例年を上回る傾向が見られるのに海水温の上昇にも関連があるなら今後も台風は巨大化する恐れは十分に考えられます。
台風に対する備えは台風がやってくる前からしっかり身に付けておきたいところです。
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